2022/04/20

【花便り220420】

 フジの花が満開です。我が家には4本の藤がありますが、最近になってようやくそれらの種類の見分け方が判ってきました。写真①はヤマフジで花穂は余り長くなく、ツルは右巻き。写真②はいわゆるフジ(ノダフジ)で花穂が長く垂れ下がり、ツルは左巻き。巻き方は今と昔で定義が違っていたようです。今では根元から先端(成長方向)に向かって右回り(時計回り)にツルが伸びていくものを右巻き、その逆を左巻きと呼んでいるそうです。しかし、一昔前の図鑑などではツルの先端から元の方を視て右回りで伸びてくるものを右巻き、その逆を左巻き、との説明があり、それを踏襲しているWebページも多く見かけます。私も後者のほうに慣れ親しんできた古い人間ですが・・・ますます混乱。結局ヒトが勝手に決めているだけで、植物にとってはどうでも良いのかも知れません。写真③はバラの季節の先陣を切って咲き始めたモッコウバラ。つるバラと称していますが、右と左の話しには巻き込まれていないようです。木々の下には、こうしたややこしい話には無縁の花々が春風に身を任せて静かに揺らいでいます。写真④はハマベマンテマ、写真⑤はタイツリソウ。

写真① ヤマフジ Wisteria brachybotrys ;それぞれの小花はフジ(ノダフジ)よりやや大きくて濃いが、花穂は短い。近畿以西の山野に自生しているという。

写真②フジ(ノダフジ)Wisteria floribunda;花穂が長く垂れ下がり,藤の名所で見られるフジの多くはこの種。 日本固有種とも言われる。

写真③ キモッコウバラ Rosa banksiae f. rutea ;もともと中国で作出されたバラで木香薔薇と書くが香りがあるのは一重咲きの品種のみ。この黄色の八重咲き品種(f. rutea)はかつて皇族で今はアメリカで暮らすお方の「お印」だったそうだ。

写真④ ハマベマンテマ Silene uniflora ;ヨーロッパの海岸に自生するナデシコ科の多年草。花の基部を袋状の萼が包み、ホテイマンテマとも呼ばれている。江戸時代末期に日本に鑑賞用として導入された。 

写真⑤ タイツリソウ(ケマンソウ) Lamprocapnos spectabilis ;ケマンソウのなかまは中国北東部原産で、室町時代には日本に渡来していたという。「鯛釣り草」というおめでたい名前の他に、「血が滴る心臓bleeding heart」という怖い名前も持っている。

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