2010/09/26

100926佐倉城趾くらしの植物苑

 昨日は水元公園に行ったが,秋の花には少々期待はずれだったので,今日は少し足を伸ばして佐倉の城址公園まで行ってみた.しかし,ここでも自生する秋の花はせいぜいヒガンバナぐらいでほとんど見るべきものはなかった.そこで,野の花さがしは諦めて,公園の一画にある「くらしの植物苑」に行ってみた.この植物園は隣接する国立歴史民俗博物館の付属施設で,その名の通り,染め物や薬草などとして古くから人の暮らしのなかで利用されてきた植物を集めて栽培している.確かにいろいろな種類の植物が植えられているが,一種あたりの株数が少なく,標本図鑑を見ている感じだ.もう少しスペースを確保して,それぞれの種がのびのび生き生きしている様子が観察できるような工夫が欲しいものだ.

ヒガンバナ Lycoris radiata ヒガンバナ科
 苑内でも出会ったが,この写真は本丸跡の土塁の斜面に咲いていたもの.この季節,矢張り一番よく目立つ花だ.別名のマンジュシャゲ(曼珠沙華)は梵語で赤い花の意味だそうだ.

シオン Aster tataricus キク科
 シオンと書かれた名札が立っていたのでそれとわかったが,これが野原に生えているのを見ただけだとしたらシオンに同定するのは私には無理だろう.なにしろ,キク科の野の花はみんな同じに見えてしまうのだから.ただ,この元祖シオンの親類のような名前を持つハルシオン(ハルジョオン)やヒメシオン(ヒメジョオン)などとは,花びら(キク科だから舌状花というのが正しい)の太さや数が明らかに違うので見分けがつくようになった.

コウホネ Nuphar japonicum スイレン科
 松江の家の庭には畳一畳ほどの小さな池があったが,その池で一番元気が良かった水草はコウホネだった.その名の通りごつごつした動物の背骨のような形をした根を毎年大量に刈りとっても,次の年の夏には一面にはびこってしまったのを覚えている.この太い根を縦に割って日干しにして煎じて飲むと強壮剤になるのだそうだ.それでこの植物園にも展示されている.



シロバナマンジュシャゲ Lycoria albiflora ヒガンバナ科
 オレンジ色の花のヒガンバナの仲間で西南日本に自生するショウキズイセンと,真っ赤な花のヒガンバナとの自然交配によって生まれた白花のヒガンバナとのこと.あまり見慣れないので興味はあるが,ヒガンバナ(曼珠沙華)はやはり深紅の花の方がよい.♪赤い花ならまんじゅしゃげ~・・・古いなぁ.


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